「ためしてガッテン」で紹介された、フライパンを使ったゆで卵の時短レシピをご紹介します。この方法なら、お湯を沸かす必要がなく、コンロを占有する時間も最小限に抑えられるので、忙しい朝や急いでいる時にも大活躍!冷蔵庫から出してすぐの卵でも、常温に戻した卵でも手軽に調理できるため、使い勝手は抜群です。ここでは調理のポイントや注意点、さらに冷凍保存方法や栄養面のメリットについても触れていきます。
材料と道具
必要な材料
・卵(Mサイズ、常温に戻したもの)…最大6個まで
・水…大さじ3(またはLサイズ・冷蔵庫から出した卵の場合は大さじ5)
使用する道具
・鉄製の26cmフライパン(空焚き防止と均一な加熱のため推奨)
・蓋(中の水の量が見えるガラス製がおすすめ)
・キッチンタイマー
※小鍋でも作ることが可能ですが、火加減や蒸らし時間の調整が必要です。
調理手順と時間管理
基本の作り方
1. フライパンに卵をくっつかないように並べる。
2. 大さじ3の水をフライパンに加え、蓋をしっかり閉める。
3. 強火で2分加熱した後、弱火にして3分加熱。
4. 火を消し、蓋を閉じたまま9分間そのまま蒸らす。
火を止めた後の放置時間を調整することで、お好みのゆで加減に仕上げることができます。たとえば、半熟にしたい場合は蒸らし時間を短めにすると良いでしょう。
Mサイズ以外の卵・冷蔵庫直送卵の場合
・Lサイズの卵や冷蔵庫から出したばかりの卵の場合は、水の量を大さじ5に変更し、強火での加熱時間を3分に調整します。
・その後、弱火で3分加熱し、火を止めたら蒸らし時間も短めにすることで、半熟や好みの加減に近づけることができます。
コツと注意点
卵のひびを入れる
卵のおしり部分をスプーンなどで軽くたたき、ひびを入れておくと、調理後に殻がむきやすくなります。殻むきに困るという方は、ぜひこのポイントを試してみてください。
ガラスの蓋の利用
内部の水分がどの程度残っているのか確認しやすいように、ガラス製の蓋を使用することをおすすめします。これにより、水切れや焦げ付きのリスクを低減できます。
火力と時間管理
・火力は強すぎると水がすぐに蒸発してしまうため、常に火加減に注意してください。火にかける時間は約5分程度と短いため、調理中はそばで見守るようにしましょう。
・キッチンタイマーを使って、正確な時間管理を行うことで仕上がりのばらつきを防げます。
| 卵のサイズ・状態 | 水の量 | 強火加熱時間 | 弱火加熱時間 | 蒸らし時間 |
|---|---|---|---|---|
| Mサイズ(常温) | 大さじ3 | 2分 | 3分 | 9分 |
| Lサイズ/冷蔵庫直送 | 大さじ5 | 3分 | 3分 | (お好みで調整) |
調理後の仕上がりについて
調理時間を変えることで、黄身の固さを調整することが可能です。実際の実験では、火を消してからの蒸らし時間が以下のように変化しました。
蒸らし時間の変化と黄身の状態
・火を消して3分の場合…とろとろの半熟状態
・火を消して5分の場合…トロっとした中半熟
・火を消して7分の場合…ほどよい固さでコクがある
・火を消して9分の場合…しっかり固ゆで
※ご家庭のコンロの火力によっても仕上がりが異なるため、お好みの加減になるまで時間調整を行ってください。
フライパン以外の調理器具での作り方
フライパンがない場合、小鍋でも本レシピは応用可能です。ただし、小鍋の場合は、加熱時間や水の蒸発量が異なるため、以下の点に注意してください。
小鍋での注意点
・鍋底が焦げ付きやすくなるため、火加減はやや弱めに設定する。
・火が強すぎると空焚き状態になり、卵が割れる可能性があるため、調理中は目を離さずに様子を見る。
・一度試作して、最適なタイミングを見つけることをおすすめします。
冷凍保存の方法
調理したゆで卵は、タルタルソースや卵サンドのフィリングとして利用したい場合、冷凍保存も可能です。冷凍保存を行う際の手順は以下の通りです。
冷凍保存の手順
1. ゆで卵を殻付きのまま、しっかりと冷ます。
2. 完全に冷めた後、殻をむく。
3. 密閉性の高いタッパーや保存袋に入れ、冷凍庫に保存する。
4. 食べる際は、自然解凍または冷蔵庫での解凍で、解凍後はその日のうちに召し上がってください。
また、殻をむかないでそのまま凍らせ、解凍した後に殻むきを行う方法もあります。どちらの方法でも、白身の食感に大きな変化はありませんが、冷凍保存は1カ月以内に消費するのが望ましいです。
卵の栄養と健康効果
ゆで卵は栄養価が非常に高く、ほぼ完全栄養食とも呼ばれる食品です。ここでは、ゆで卵と生卵の違いや、加熱することによる栄養や健康効果について説明します。
卵に含まれる栄養素
・タンパク質:代謝を上げ、ダイエットや疲労回復、筋肉の補強に効果的。加熱することで消化率が向上します。
・脂質:重要なエネルギー源であり、リノール酸やオレイン酸、レシチンなど悪玉コレステロールを下げる成分を含みます。
・ビタミン類:ビタミンB2、B12、D、A、Eなど、健康維持に必要なビタミンをバランスよく含んでいます。
・ミネラル:カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなどが含まれ、体の様々な機能をサポートします。
生卵とゆで卵の違い
生卵には、抗菌作用のあるリゾチームや、目の健康に寄与するルテインといった熱に弱い成分が含まれています。一方、ゆで卵は加熱によって卵白のアビチンが変性し、ビオチンの吸収が良くなるため、美肌や育毛に効果が期待できます。また、衛生面でも加熱済みのゆで卵は安心して摂取できるため、特に免疫面を気にする方にはおすすめです。
まとめ
今回ご紹介した「ためしてガッテンのゆで卵時短術」は、
・フライパンを使うことで火を使用する時間を大幅に短縮
・卵を常温に戻さなくても調理可能なため、急いでいるときにも便利
・卵のひびを入れておくと殻むきがスムーズに行えるなど、手軽で実用的な工夫が満載です
また、好みに合わせた蒸らし時間や、水の量、火加減の調整ができるので、完全固ゆでから半熟まで幅広く楽しめます。調理器具さえあれば、どなたでも簡単においしいゆで卵を作ることが可能です。さらに、冷凍保存にも挑戦できるので、料理のレパートリーが広がります。
この方法をマスターすれば、忙しい朝でも、急な来客時でも、手軽に栄養満点のゆで卵が用意できるようになります。調理の際は、焦げ付きや空焚きに気をつけながら、楽しく実践してみてください。忙しい生活の中でも、ちょっとした工夫で健康と美味しさを実現できるレシピとして、ぜひ日常に取り入れていただければと思います。
